無目的人生

常に人生さまよっているアラサー。自由人で超ポジティブな台湾人夫がいます。

結婚と男女の友情

わたしは生来嫉妬深い性格だ。

といはいえ、関わる人全員に対して嫉妬心や束縛心を持つわけではないし、

過去に付き合った人たちの中で、全くそういった感情を持たなかった人もいた。

どういう基準かは自分でもわからないが、ある一定のラインを超えて大切な存在になった人に対しては

一種の独占欲というか、絶対に裏切らないで欲しい、という重い愛情を持ってしまい、自分自身苦しむことになる。

 

台湾人の夫と付き合ってしばらくして、このどす黒い感情に支配され、大変な争いの時期が長い間続いた。

 

台湾というと、親日国で、日本が昔統治していた時代もあるため日本とあまり文化が変わらないのでは?と思う人が多いと思う。

確かに欧米やアフリカ諸国の人と付き合うよりは台湾人との付き合いのほうが楽なのかもしれない。

しかし、日本と台湾には特に人間関係において大きな文化の違いがある。

 

日本は人間関係に順位をつける国だと思う。

例えば恋人ができたら恋人が1番優先、とか

結婚したら配偶者が1番とか。

なにをどういう順位で大事にするかは人によるにせよ、無意識のうちにしっかり順位をつけることによって時間やお金の使い方に対し明確に差をつけることは普通ではないか。

 

台湾はその点、あまり順位をつけない。

恋人ができればもちろん大切にはするだろう。

しかしそれを第一優先することで例えば他の異性の友だちとの距離を取るとか、彼氏彼女に遠慮して連絡を控えるとか、そういった気遣いがあまりない。

そしてこれは結婚後も同じで。

夫は結婚しても女友達との距離感は全く変わらず、用があれば平気で二人きりで会うだろうし、

それをわざわざ妻に報告して許可を取るという発想がない。なぜなら、結婚したとしても自分の人生は自分だけのものという意識が強いからだ。

 

自分のような嫉妬心の強い人間にとっては非常にストレスの溜まる相手である。

「わたしって女友達と同じレベルなの?なんで最優先してくれないの?」

という激重嫉妬深さ200%のセリフを人生で初めて言ってみたりした。

喧嘩が絶えず別れの危機になったことも何度もある。

 

 

それが、最近になって少し彼の価値観を理解し、むしろ順位をつけない人間関係が楽だと思うようになってきた。

 

少し前に仕事で嫌なことがあり、久々に気分転換に少し遠出しようとなった。

ゲストハウスに一泊しようと思い立ち、その近くに住む友人にも会おうと、荷物をまとめて弾丸ひとり旅を決行した。

 

久しぶりのゲストハウス宿泊は刺激的だった。

仕事を辞め車で日本一周中の女子や、イスラエルからの旅人との出会いがあり、飲みながら色々な話をした。

また、友人は10歳以上年上の男性で、子育て真っ最中の中、二人で話す時間を作ってくれた。

数年ぶりの再会だったのだが開口一番言われたのは、

「話したいこといっぱいあったけど、結婚したって聞いてから旦那さんに悪いから連絡できなかったんだよ〜久々に会えてよかった!」

という言葉だった。

夫の台湾人の友人たちにはないその気遣いにありがたいなと思いつつも、寂しいなという感情が一番だった。

 

その時初めて考えたのだ。

付き合ったから、結婚したからといって異性の友人を遠ざける必要なんてあるのか?

浮気する奴はどんな状況でも浮気する。

逆にいうと自分をしっかり持っていれば異性の友人だろうが今まで通り自分らしく堂々と付き合えばいいじゃん!

男女の友情が成立するかなんて、自分の意思の固さ次第!

人間関係に順位をつけるんじゃなく、大切ならすべて今まで通り維持できたらもっと人生が豊かになるんじゃないだろうか。

 

そしてもう一つ、夫が束縛しない性格だから今回わたしは夫なしで突発的なひとり旅に出ることができ、刺激的な出会いに恵まれた。

もし、結婚したらそういうのはダメだよね。という普通の価値観の中で暮らしていたら、この旅でリフレッシュすることができなかった。

そんな人生楽しいのか…?

 

さらに気づいたことがある。

信頼して自由にさせてくれるパートナーがいる。

それを考えたら逆に変なことをしようという気が失せるのだ。

自由にさせてもらった結果、その信頼を裏切って浮気するほどダサいことがあるだろうか。

 

彼氏といえど配偶者といえど、他人は他人。

信頼し自由を尊重して豊かな人生を送りたい!と思う日々である。